「MSGレンズ」は、2009年に子会社化したマイルストーン株式会社が発明した高耐熱リフロー対応レンズです。ガラスと特殊な樹脂のハイブリッド構造で、鉛フリーリフロー(RoHS指令)に対応。光学特性に優れ、ガラスモールドレンズに比べてコストパフォーマンスに優れた新しいレンズです。
スマートフォンや携帯電話は世界的に市場が拡大しています。短いサイクルで新しい機種に置き換わる携帯端末は製品のライフサイクルが短く、販売価格の下落も他の電子機器に比べて速い傾向にあります。そうした中、携帯端末メーカーは製造コストをできる限り削減したいという考えから、携帯端末に搭載する部品のリフロー対応を進めています。“リフロー”とは、高温の炉の中ですべての部品を一度にハンダ付け接着する製造方法。携帯端末のカメラレンズはプラスチック製が主流で高温に弱いため、他のすべての部品の接着が終わった後で、レンズだけを接着するという手間がかかっていました。
そうした課題を解決したのが、マイルストーン株式会社が発明し、当社グループが量産化への製造技術を開発した「MSGレンズ」です。「MSGレンズ」は、特殊な2枚の耐熱樹脂でガラスを挟み込むハイブリッド構造。270℃のリフロー炉を通しても、レンズとしての光学特性が劣化することはありません。さらに、同品質のガラスモールドレンズと比較して圧倒的なコストパフォーマンスを実現。携帯電話メーカーのニーズを捉えた新しいレンズとして、市場の注目を集めています。
ガラスを樹脂で挟み込む特殊な構造の「MSGレンズ」。当社の子会社であるマイルストーン株式会社は、高い耐熱性を実現することのできるこのハイブリッド構造のレンズを特許化。他社には容易に追随できない体制を整えています。社内には、お客様の用途に応じて最適なレンズを設計開発できる技術スタッフと研究設備を備えています。
「MSGレンズ」の量産化は、特殊な構造であるがゆえに難易度の高い課題でした。創業以来培ってきた精密金型技術の応用で、量産化への道筋をつけたのが2009年。以来、製造技術の改善に取り組んできました。現在では、中国の子会社、杭州精工技研有限公司において安定した生産を実現。社内で製造した自動製造機も稼働しており、生産効率の改善は日々行われています。
当初、携帯電話の内側に装着される、自分撮り用のカメラ向けのレンズとして開発された「MSGレンズ」。携帯電話の高機能化とスマートフォンの拡大に伴い、カメラレンズにもより高画素への対応が要求されています。当社ではこうしたニーズに対応して、複数枚のレンズをひとつのユニットにした高画素レンズや、より広範な景色を撮影することができる広角レンズ等を開発。スマートフォンへも搭載されて、その活躍の場を拡げています。
「MSGレンズ」は、ガラスレンズにも劣らない光学性能と高い耐熱性を備えています。そうした特性を活かし、携帯電話以外にも様々な用途への応用が可能。医療機器では内視鏡向けのカメラレンズや、自動車のバックモニター等に用いられるカメラレンズ、LEDライト向け等、あらゆる新しい分野への応用が期待されています。
電話でのお問合せ047-388-7117(レンズ関連 営業担当) 月~金 8:30~17:30
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